2025年4月1日 牧場の防疫強化の一環として、導入牛の検査を実施している牧場があります。代表的なものとして、牛ウイルス性下痢症や牛伝染性リンパ腫の検査などが挙げられます。しかし、今回は牛の着地検査ではなく、畜産物の着地検査、つまり輸入検疫についてのお話をしてみようと思います。 現在、世界中でさまざまな家畜の伝染病が広がっています。鳥インフルエンザは渡り鳥が運んでくるため防ぎようがありませんが、牛や豚の海外悪性伝染病は鳥のように空を飛んでくることはありません。 • 口蹄疫 これらの伝染病は現在、日本には存在しないはずです。したがって、何らかの方法で海外から日本に侵入していると考えられます。もちろん、感染した牛や豚が直接日本に入ってくることは考えにくいと思います。おそらくないでしょう。 では、どこから侵入してくるのでしょうか? 小生は、ウイルスに感染した畜産物(肉類、皮類、臓器類など)が船舶貨物、航空貨物、郵便物、入国者の携帯品から日本に持ち込まれることが大きな要因ではないかと考えています。では、実際にどのくらい毎月日本に持ち込まれているのでしょうか? ひょえ~~~~! このグラフは、海外からの入国者の携帯品からのものを示しています。昨年は累計でこの項目だけで198312件の摘発不合格。これ以外にも郵便物や船舶、航空貨物などからの持ち込みもあるため、総数はさらに増加します。毎月、多くの違反が発生しているのが現状です。 検疫所の方々の尽力にはひたすら頭が下がる思いです(もちろん、検疫探知犬の活躍も素晴らしいです!)。 しかし、このグラフを見ながらいろいろと思いました・・・ 法律やその他の難しい問題が山ほどあると思いますが、このあたりをもう少し改善できればいいなあと勝手に思った次第であります。 お隣の韓国では、アフリカ豚熱の累計が養豚場で52件、野生イノシシでは4,240件となっています。口蹄疫は今年になって14件発生し、昨年はランピースキン病も発生していました。 検疫のさらなる強化。非常に大変な事だと思いますが、とても重要だと考えています。 |