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橋本匠護のコラム
飼料の成分分析やってみた

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2025年3月28日

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少し前の話になるのですが、簡易的に出来る飼料の成分分析というものをやってみました。飼料分析では、粗タンパク質(CP)、酸性デタージェント繊維(ADF)、中性デタージェント繊維(NDF)、粗脂肪(EE)などを測定することで飼料の特徴を知ることができます。

今回は粗飼料の繊維含量を知りたかったため、ADFを試験的に測定してみました。本当はNDFまで測定したかったのですが、必要な材料を手に入れるまでに時間がかかりそうだったのでADFだけ測定することにしました。牛にとってADFやNDFといった繊維含量は非常に重要で、ルーメンpHの安定化や消化性を考慮し適切な繊維含量の粗飼料を給与する必要があります。

今回は試験的なものなので、とある農場で使われていたバミューダストロー、稲わらに加えオガクズで簡易成分分析をしました。結果がこちらです。


↑初めての成分分析の結果

結論、うまく行きませんでした・・・。表ではバミューダも稲わらも日本飼養標準に記載されている数値よりも低くなっています。逆に粗灰分(カルシウムなど)が高くなっています。ここまで高い粗灰分だと土砂の混入を疑うレベルです。もちろんそんなはずはありません。

今回のような結果になったのは、粗灰分を割り出す作業終盤の工程が上手く行っていないことが考えられます。一筋縄ではいきません・・・。この点を踏まえ、次に活かしたいと思います。
 
 
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牛の助産 midwifery【獣医師視点】

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