2025年3月18日 **************************************** 伝染病の恐ろしさは、病気が広がり牛の健康に深刻な影響を与えるだけでなく、農場経営にも大打撃をもたらすことです。さらに、海外への輸出が停止されることも大きな問題となります。 今年3月4日、アメリカ政府はワクチンのリスク評価を終え、輸入停止措置の解除に合意しました。発生から約4か月後のことです。 ようやく安堵した矢先、3月14日に家畜保健所から診療所へファックスが届きました。内容は、お隣の韓国で口蹄疫が発生したというもの。 あまり聞きたくない情報ですね・・・ 平成22年4月に発生した口蹄疫の疫学調査によると、3月20日ごろにはすでに日本に侵入していたと推測されています。まさに今の時期と重なります。 ちなみに・・・ 「口蹄疫の疫学調査に係る中間とりまとめ」に関する報告書には、分離ウイルスの性状分析結果などが記載されています。その中の豚と牛を用いた感染試験の結果は、口蹄疫の臨床症状や感染拡大のイメージを掴む上で非常に有用です。試験結果から、感染が驚くほどの速さで成立し、牧場内に広がることが明らかになっています。 これからの時期、獣医師や農場関係者だけでなく、業界全体で「口蹄疫」というワードを常に意識し続けることが重要だと考えます。 |