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写真は、I共済組合のM先生からご相談を受けた皮膚病の写真です。ひどいでしょう?これでも、ちゃんと皮膚科に1ヶ月通ってるけど治らない、ということでした。これは、牛さんの皮膚病である「白癬」が人間に感染したものです。僕らもよくもらいます。 もともと牛さんの病気のためか、人間の皮膚科ではしばしば誤診されるようです。この皮膚病の原因は、トリコフィトン・ベルコーザムというカビで、人間の水虫(原因はトリコフィトン・ルブルムなど)やケルスス禿毛(原因はおもにトリコフィトン・トンズランスなど)の原因となる真菌の一種です。「たむし」などもこの仲間ですね。 そういうわけで、僕らは伝染されたらすぐに、人間の水虫の薬(ダマリンやブテナロックなど)を使うか、人間の皮膚科で使うエンペシドクリームを使ってなおします。でも、もし、湿疹などと誤診されたり「とびひ」などと間違えられると、湿疹では副腎皮質ホルモンの入った薬や、「とびひ」では抗生物質(時には副腎皮質ホルモンも添加された物)を使いますから、かえってカビを元気にして悪化させてしまうのです。 写真の女の子の場合は、かなり広がっているので、早めに大きな皮膚科に行って、場合によっては内服薬も併用しないと治らないと思います。内服薬もお医者さんだったらきちんとした検査などをしながら出してくれるのでそんなに心配いりませんよ。 これから高温・多湿の時期です。腕時計のあと、絆創膏の下、などでうつりやすいから注意しましょう。 |