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戸田克樹のコラム
第478話「ビオペアにハマっています①」

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2025年2月20日

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牛が下痢をした!となると、皆さんの牧場ではどのような治療が実施されることが多いでしょうか。抗生剤の投与、抗コクシジウム薬の投与、止瀉剤の投与などなど、いろいろな方法があります。とくに右けん部でピング音が聞こえたり、激しい拍水音が聞こえたりする場合は重症で、治療が長引くこともあるのですが、そんなときにビオペアを飲ませると結構治ることが多いのです。

 ビオペアの見た目はヨーグルトについている砂糖のような感じ。ヨーグルトを添えればまったく分からないくらい見た目は粉状の砂糖です(笑)。そして、少し甘い感じもあります。もはやヨーグルトに付属している砂糖なのではないか!?と疑ってしまうほどです。もちろん、そんなわけはありません。普段は水に溶かして飲ませます。水にもよく溶けてくれるので、凍えるほど寒い日でも溶かす手間があまりかかりません。これまたヨーグルト付属の砂糖とそっくりです!
 投与量が少し難しく、薬剤の添付文書によると「牛:10~50gを1日2~3回経口投与」と記載してあります。牛・・・というと、さっき生まれた子牛も牛ですし、明日出荷される肥育牛も牛です。また、1日2~3回という点も少し作業上手間に思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。私が投与している量は、哺乳期子牛で10g、育成期子牛で20g、肥育牛や成牛で30gと設定しており、基本は1日に1回の投与です。もちろん、重症であれば量もしくは投与回数を増やします。そんなビオペアがどんな薬なのかを皆さんにも知っていただきたいので、この場を借りて紹介していこうと思います。

つづく
 
 
 
今週の動画
牛の表情と痛み【Facial expression and pain in cattle】

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