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蓮沼浩のコラム
第815話:肉用牛生産費雑感 その2

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2025年1月28日

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出張先で車を運転していると、例年と比べて明らかに雪の量が少ないことに気が付きます。

温暖化、間違いなく進んでいると感じました。今年の夏ははたしてどうなのでしょう。

今回は子牛ではなく、肥育牛の生産費についてみてみましょう。令和5年の去勢若齢肥育生産費は1,468,063円になります。さすが和牛去勢の生産費は高くなっていますね。このなかで一番かかる費用はなにかといいますと、もと畜費になります。去勢子牛の値段になりますので、経費は800,608円なり。生産費のなんと54.7%を占めています。飼料費は488,726円なり。全体の33.4%。もと畜費と飼料費で全体の88.1%の経費がかかっています。相場の影響を受けること大なり。

ただ、現在のもと畜費は大きく低下してきています。今後800,608円というもと畜費は確実に落ちてくるので、去勢若齢肥育生産費は飼料費の上昇はあるとは思いますが、全体としてさがってくるのではないかと予想しています。

ふと、子牛生産費の内訳をみていると、対前年で大きく費用があがっている項目がありました。それは何かといいますと、獣医師料及び医薬品費になります。令和5年は令和4年と比べて25.3%値段が上がっています。25,108円から31,462円となっています。気になったので、少し遡ってみました。

令和2年 21,879円
令和3年 26,192円
令和4年 25,108円
令和5年 31,462円

こんな感じです。令和2年から3年にかけて19.7%アップ。しかし、令和3年から令和4年にかけては4.1%マイナスとなっています。

確かに振り返ってみると、医薬品や添加剤の値上げなどの話が結構ありました。ビタミン剤なども昔と比べてかなりの値上げになっています。おもわず「ほ~~~~!」という言葉が出るくらいの値上げもありました。
色々な世界でコストプッシュ型のインフレーションが進んでいます。
 
 
今週の動画
繁殖母牛の膣脱

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