2024年12月17日 **************************************** 北海道などの寒い地域では、防寒ジャケットを子牛に着せることは「極当たり前の事」として実施されています。大規模牧場など、大量の子牛用ジャケットが準備されています。しかしですね~~、小生の住む鹿児島県は一応温暖な地域ということで子牛にジャケットを着せる文化があまり広がっておりません。あくまでの小生の感覚での話ですが、ジャケットを着せている牧場は往診先にあまり多くないように思います。いや・・・ほとんどいないかも。 しかしですね、いくら鹿児島は温かいといっても冬場になると最低気温が10度を下回ります。マイナスになる時もまれにあります。実は寒いです。 子牛は皮下脂肪が少なく、体表面からの熱発散が多いことに加えて、熱を発生する発酵タンクである第一胃が未発達であることから、寒冷ストレスに非常に弱いといわれています。哺乳期の子牛は最低気温が大体15℃あたりを下回る頃から体温を維持するためのエネルギーが消費されます。 ジャケットを着せてサーモグラフィーで観察すると、明らかに体表の温度が高くなっているのがわかるという面白い報告があります。鹿児島のある農家さんは、子牛の平熱がジャケットを着せることで、39℃前後から38℃前半になるとお話されていました。何かしらジャケットで保温することの影響があるのではないかとのこと。非常に興味深いお話ですね。ジャケットを着せてから、子牛の状態も非常によいとのこと。 冬場対策として子牛にジャケットを着せる。ネックウォーマーも併用すればさらに良い。やっている人からすれば当たり前ですが、意外と鹿児島県ではやっていません。 哺乳期の子牛の冬場対策としてジャケットを着せる。 やっていない方は検討してみるのも面白いかもしれませんね! |