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橋本匠護のコラム
ルーメンを発達させて離乳を乗り切る

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2024年12月7日

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過去2回のコラムではストレス対策離乳時のスターター採食量が、離乳を乗り切るために重要であると紹介しました。一方でストレス対策も実施済みで、離乳時のスターター採食量は十分にも関わらず、離乳後に牛群が崩れるケースがあります。具体的には離乳後の「食い止まり」「鼓脹症」「下痢」などです。

このように牛群が崩れてしまう原因は様々ですが、一つは「離乳時のルーメンの発達が不十分」であることが関係していると考えられます。ルーメンが十分に発達していないとスターター採食量の増加に対応できず、下痢や食欲低下につながってしまうためです。

子牛はスターターを食べることで、ルーメンを発達させていきます。つまり哺乳期からスターターを安定して食べてもらう必要があります。そのためには、早期からのスターター給与清潔な水適切な粗飼料給与などの基本的なことが非常に重要です。加えて「手やりでスターターの味を覚えさせる」「プログラム的な胃汁投与」なども有効だとされています。これらを農場に合わせて上手く実施できればルーメンの発達はより進み、離乳後のトラブルも少なくなるかもしれません。


↑口にスターターを入れてあげている様子

ところで「ルーメンが十分に発達しているかどうか?」は、どのように判断すれば良いのでしょうか・・・。
 
 
今週の動画
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