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蓮沼浩のコラム
第808話:どこに力を入れていくのか? (その2)

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2024年12月3日

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令和7年度の農林水産予算概算要求の主要項目が100項目あります。まずはここをざっくりと見ていくのですが、小生が最初に目を付けるところがあります。

それは何かといいますと・・・

令和6年に予算がついてない項目になります。つまり、令和7年に新しく取り組む項目です。

農林水産部門は畜産以外にもたくさんあるのですが、非常に面白いと思った予算があります。

「花粉症対策に向けた総合対策」

どうやら花粉症に対しては新しく力を入れていくようです。概算要求額は35億1200万円なり。スギ人工林の伐採・植替え等の加速化やスギ材の需要拡大、花粉の少ない苗木の生産拡大、林業の生産性向上及び労働力の確保、スギ花粉の飛散量予測・飛散防止等の対策をとっていきます。令和15年度までに約2割削減目標だそうです。

米粉の利用拡大の推進などというものもあります。概算要求額は1億円なり。まあ、新しくできた項目なので何ともいえませんが、もっと力を入れてもいいのではないかと思っています。小生はとにかくいつも出口戦略が一番大切であると考えています。米粉製品が沢山できて、消費者の皆さんのところに届いたらよいと思っています。米粉パン、とてもおいしくて大好きです。他にもいろいろできそうです。輸入小麦は確かに安いかもしれませんが、国産の小麦粉と米粉のシェアがもっと広がれば・・・。

では、畜産ではどのようなものがあるのか?

「飼料生産基盤に立脚した酪農・肉用牛産地支援事業」があります。概算要求額は60億5500万円なり。

これは新しい取り組みとしては結構額が大きいですね。日本の畜産は海外からの輸入に飼料をほとんど頼っています。少しでも国内で自給できるように本格的に取り組みを支援していくことになります。飼料自給率は平成30年度で25%だったものを令和12年度には34%にすることを目標にしています。

主な取り組み内容としては以下のようなものがあります。

・ 栄養収量の高い草種等への変更
・ 早晩品種の組み合わせ・マルチ栽培
・ マメ科等の混播・追播
・ 二毛作または二期作の導入
・ 良質な二番草・三番草の生産
・ 適切な草地更新による地力の改善
・ 集約放牧による牧草生産性向上

有機飼料の生産支援も行うそうです。
今後粗飼料を作る場合は大いに活用したい事業ですね。
 
 
今週の動画
牛さんの目が飛び出ていると・・・

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