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戸田克樹のコラム
第464話「季節の変り目」

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2024年11月7日

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 なんだか今年は夏が長いような・・・
 10月が終わったというのに、昼間は汗をかく日が続いております。もちろん、雨天や曇天であれば気温は低いのですが、晴天だったときは長袖だと暑いです。鹿児島の秋は短いと言われますが、今年はもしかして秋無しのまま冬に突入するのでしょうか!

 季節の変り目はどうしても日内の気温変動が非常に大きくなります。日中と日没後とで10度以上気温差があることも。こうなると、とくに免疫力の弱い子牛を中心に呼吸器病や中耳炎が増えてきてしまいます。私たち人間もそうですが、大人であっても季節の変り目にはカゼをひくことがありますよね。子供であればなおさらで、鼻水ダラダラになったり、変な咳が毎日続いたりします。

 軽い鼻水程度であればそのまま自然に治るのを待っていてもよいのですが、やはり重症化してしまうと問題です。基本的には早期に対応するのが好ましいですよね。普段は忙しくてなかなかできていない牧場も多いとは思いますが、この時期だけでも牛舎消毒をぜひ行ってほしいところです。また、鼻水や咳をする個体が目立ってきたら、添加できるタイプの抗生剤の使用もご検討ください。菌感染による感冒症であれば、感染拡大や重症化を食い止められる可能性があります。消毒や添加は手間ですが、治療牛が何十頭も発生してしまった方がたいへんです。また、投与しても問題ないステージであれば、この時期に一度ビタミンを補給してあげるのもよいですね。夏季にビタミン類を消耗してしまった牛のケアはとても大切です。昼間も寒くなってくれば、「大きな気温差」は解消されますので、牛もその気候に慣れてきます。寒さと暑さが同居するこの時期だけでも感染症拡大予防キャンペーンを張ってみることをお勧めします。
 
今週の動画
解剖学的異常による繁殖障害

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