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Calf care standards continue to climb ~行動の観察~ |
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2024年10月18日
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コンビニでクリスマスケーキ予約の宣伝を目にしました。ハロウィンも終わっていませんが、なんだか年の瀬まであっという間な気がします。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
今回も前回に引き続き、「Calf care standards continue to climb」という記事についてご紹介します。
③行動を観察するようになった
子牛の管理におけるこの25年間の最も重要な進歩の1つとして、子牛の行動と福祉に関する研究の急増があげられます。給与するミルクの量を制限して育てられた子牛は、よく鳴く・落ち着かないなどの飢えを明確に示す兆候が見られることが報告されています。
このような兆候は十分なミルクを給与されている子牛にはみられません。子牛の飼養方法に対して消費者の意識も向上しているため、子牛が飢えの兆候を示すような給餌不足はよくありません。
行動学の研究はペア・ハウジング(ペア飼い)といった飼養方法が近年普及しています。ペア飼いとは出生早期から2頭で飼養する方法で、ペア飼いされた子牛はその後、群にした直後の発育が良好であることが報告されています。また、ペア飼いすることで子牛は社会性を学ぶことがきることから、学習能力が高く初めて見るものに慣れるまでの時間が早いなど、ペア飼いは変化に強い個体を作ることが示唆されます。子牛が経験する一番のストレスとして「離乳」がありますが、ペア飼いすることで離乳による苦痛が減少したという報告もあります。一方で、農場の飼養管理によってはペア飼いをすることで疾病リスクをあげる可能性もあります。子牛の疾病が多いような農場では、病気が発生しやすい時期を避けてペアにするなどの対策が必要な場合があります。
いかがでしたでしょうか。この35年間における子牛の栄養や管理に関する変化として3つが述べられている海外雑誌の記事をご紹介しました。子牛の管理に関して皆さんの感じる変化は何がありますか?
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