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戸田克樹のコラム
第459話「病気は外から持ち込まれる②」

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2024年10月3日

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 外部から病気を持ち込まないためには導入をしないことが一番です。
 しかし、そんな経営は現実的には難しいですよね。新規牛の導入頻度が低い繁殖牛の管理においても、母牛の更新などのために外部から牛を導入する機会はどうしても発生します。現実的な対応としては、やはり「防疫期間を設ける」ことが最も重要なことではないでしょうか。

 具体的に言うと、導入から7日間程度は少し離れた場所で管理するという方法です。もし新規導入牛を在来牛群にすぐに混ぜてしまうと、その牛が感染していた場合、マイコプラズマ性中耳炎などの流行性疾患が発生してしまう危険性があります。そのため、導入から1週間程度は別な場所で管理し、病気にならないかを確認してから牛群に混ぜるという方法がいいのではないでしょうか。特に子牛に注目して考えると、ハッチや管理場所に余裕がある場合は、外部導入と自家産子牛の管理場所を完全に分けるのも非常によいです。この方法をとることで持ち込まれた病原体が牧場内で流行する機会を減らすことができます。また、この防疫期間の間に家保などの検査機関と協力して、BVD(牛ウイルス性下痢症)などの特定疾病についての検査を行うのもよいですね。


 
 
今週の動画
動物ごとの胎盤

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