2024年10月1日 **************************************** 当然小生は本物を見たことがないのでわかりません。なので、教科書に書いてある臨床症状を列挙してみましょう。 ・ 皮膚の結節や水腫 となっています。一番特徴的なのは皮膚の結節や水腫になります。小生が見たランピースキン病罹患牛の写真や動画でもすべて特徴的な皮膚病変がみられました。 しかし・・・牛さんの皮膚に結節をつくるような疾病は普段の診療でも遭遇します。 例えば・・・ 蕁麻疹、サシバエのアレルギー、白癬菌症の白くなっていないバージョン(削ると白い菌糸が出てくる)、疥癬症などなど。 当然、検温、体表リンパ節の触診、粘膜のチェックなど総合的に行って判断しなくてはいけないと思います。 幸いなことに、感染経路がアブ・ハエ・蚊・ダニなどのベクターによる機械的伝播と牛の涎(ヨダレ)で汚染された餌、水、器具を介しての感染となっています。口蹄疫と比べると感染力は弱いので少し安心です。 ただ、お隣韓国まで広がってきているので、今後診療中に普段見ないような皮膚病を発見した時は常に頭の片隅にランピースキン病をいれておこうと思います。 ランピースキン病は昔の教科書を読むとアフリカ限定の病気と書いてあったのに、気がつけば東アジア本当に世界はどんどん狭くなってきています。 届出伝染病ですが、ランピースキン病防疫対策要領を読むと、その後の対応など含めて発生牧場はかなり大変な状況になりそうなので注意が必要です。 |