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橋本匠護のコラム
除角ストレス対策

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2024年8月26日

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前回のコラムでは除角によるメリットをお伝えしました。今回のコラムは、除角により起こり得るデメリットについてです。

よく言われているのは「除角ストレス」ではないでしょうか。角鞘の下の角真皮には角神経が通っているため、除角を実施すると大なり小なり疼痛やストレスを感じるのです。こういった牛ではストレスホルモンであるコルチゾールが分泌され、免疫が抑制されることがあります。過去の調査では、除角が肺炎などの呼吸器病の発症に関与していることが示唆されています。では除角を行いつつ、除角ストレスを軽減するためにはどうすればよいのでしょうか。

ストレス対策として、除角のタイミングは重要です。もし子牛の時期に除角できるのであれば、幼齢期での除角が推奨されています。幼齢期であれば出血も少なく、牛にとってストレスが少ないためです。またこの時期は、より疼痛の少ないとされる除角ペーストを使うこともできます。


↑角はちっちゃく、ストレスもちっちゃく

また肥育経営で導入後に除角をする場合も、除角のタイミングは重要だとされています。実際に、導入後の除角時期によって熱発牛の発生率が異なるという報告もあります。とある農家さんでは、導入後1週間以内に除角したほうが調子を崩す牛が少ないということで、導入日に除角をされています。適切な時期は農場によっても異なる可能性がありますので、獣医師に相談のもと一度模索されてみてはどうでしょうか。

除角タイミング以外にも、鎮静、局所麻酔、鎮痛剤の投与が有効だとされています。またGABA入の添加剤も効果的です。可能であれば、これらを利用して牛のストレスと疼痛を緩和しましょう!
 
 
今週の動画
農家さんお手製の熱中症対策

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