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橋本匠護のコラム
除角で瑕疵を防ぐ

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2024年8月19日

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先日、左腹部全体が腫れている肥育雌牛がいました。この牛は同居牛との闘争が原因と思われる打撲傷から皮下出血を起こしていました。こういった牛を出荷すると瑕疵(あたり)と区分され、枝肉価格を低下させてしまうことがあります・・・。


↑全体的に腫れています・・・

このような傷が治療で完全になくなれば良いのですが、月齢や皮下出血のサイズによっては改善しないことも珍しくありません。つまり予防することが重要です!

そこで、有効な対策とされているのが除角(断角)です。(除角と断角は正確には異なるようですが、今回はまとめて除角とします。)除角は闘争による打撲傷の予防以外にも、様々なメリットがあります!

■ 闘争による打撲傷(瑕疵)の発生予防
■ 群飼での食い負け予防による牛群の発育の均一化
■ 作業者の安全性UP

特に雌牛はアタリの発生が多いという報告※もあるように、除角の必要性がより高いとされています。もちろん牛同士の闘争は高い飼育密度などが原因となっていることもありますが、もしアタリの発生にお困りの場合は除角を取り入れても良いかもしれません。

一方で除角にはデメリットもありますので、それについては次回紹介いたします~。

参考文献
石田孝史,徳永忠昭,有馬慎吾,森田哲夫,高橋俊浩,入江正和.ロジスティック回帰分析による黒毛和種枝肉における瑕疵発生に及ぼす環境および遺伝的要因の解析.

 
 
今週の動画
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