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第452話「抗生剤って何がいいの?④」 |
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2024年8月8日
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広域スペクトルであればあるほど耐性菌発生のリスクが上がりますが、逆に狭域であれば抗生剤と反応する菌種が少ないため、耐性菌発生のリスクは下がります。そのため、基本的にはペニシリン系などのより狭域な抗生剤で治療を開始し、反応が悪ければ次のタイプへ抗生剤を変更する(あるいは狭域な抗生剤を使用し、採材によって病原体の特定や感受性の確認をしたのちに、適切な抗生剤を使用する)という考え方が好ましいです。
ちなみに、牛の状態が非常に悪い場合においては抗生剤の反応を確認している余裕はありませんよね。そうしたケースでは最初から広域のものを使用する必要があります。その牛の緊急度を判断して、抗生剤を選択していくことが大切になるということです。ちなみに、狭域から広域へと変更していく方法をエスカレーション療法、反対に広域から狭域へ変更していく方法をデ・エスカレーション療法と呼びます。
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