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届出伝染病 |
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2024年7月5日
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(有)シェパード鹿児島本所(鹿児島県阿久根市)、栃木支所(栃木県那須塩原市)ともに獣医師を募集しております。
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ついに2024年も半分が終わってしまいましたね。夏は始まったばかりですが、夏が過ぎればあっという間に年末という感覚になります。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
前回のコラムでは、家畜伝染病予防法で法定伝染病に指定されている28疾病をご紹介しました。今回のコラムからは、「監視伝染病(届出伝染病)」について紹介します。届出伝染病は71疾病が指定されています。そのうち、「牛」が対象家畜に指定されている22疾病を紹介します。
1. ブルータング
2. アカバネ病
3. 悪性カタル熱
4. チュウザン病
5. ランピースキン病
6. 牛ウイルス性下痢
7. 牛伝染性鼻気管炎
8. 牛伝染性リンパ腫
9. アイノウイルス感染症
10. イバラキ病
11. 牛丘疹性口内炎
12. 牛流行熱
13. 類鼻疽
14. 破傷風
15. 気腫疽
16. レプトスピラ症
17. サルモネラ症
18. 牛カンピロバクター症
19. トリパノソーマ症
20. トリコモナス症
21. ネオスポラ症
22. 牛バエ幼虫症
前回の法定伝染病よりも聞き覚えのある疾病が多いのではないでしょうか?
「牛伝染性リンパ腫」は以前「牛白血病」と言われていました。また、BL (Bovine Leukosis)という呼ばれ方もします。牛伝染性リンパ腫は全国的に発生頭数が増加しており、家畜伝染病予防法に規定されている牛の監視伝染病の中では最も発生が多い疾患です。シェパードでも、牛伝染性リンパ腫の血清抗体価の検査を行っています。
また、異常産に関連するブルータングやアカバネ病、チュウザン病、アイノウイルスは、吸血昆虫が原因となるウイルスを媒介します。このように、節足動物によって媒介されるウイルスをアルボウイルス(節足動物媒介性ウイルス)といい、虫の対策も予防に重要です。
さらに、破傷風やレプトスピラ症、サルモネラ症などは牛だけでなく人にも感染し、「人獣共通感染症」と呼ばれます。そのような疾患が発生した場合は、家畜間での広がりを防止するとともに、飼養者などの人も感染しないよう対策をとる必要があります。
次回のコラムでは、法定伝染病や届出伝染病が発生した際にどのような対応をとるかについてお話ししようと思います。
今週の動画
四肢エデマ牛に遭遇~エデマってなに?編~
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