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橋本匠護のコラム
カラスは辛さを感じない?

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2024年6月24日

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前回のコラムでは、「カラスを牛舎に入れないことで被害を防止しましょう」という話をしました。ですがカラスの被害は、牛舎外でも起こり得ます・・・。代表的な例として、ロールサイレージのビニールを破くことが挙げられると思います。これは発酵不良や病原体の侵入などのリスクになります。

そのため被害状況によっては、ロールサイレージのカラス対策も必要になってくると思います。とある農家さんでは、ロールサイレージの上に一味唐辛子をふりかけていらっしゃいました。ビニールをつついたカラスは、「辛っ」となり被害が減るという寸法です。


↑ここをペラっとめくって、一味を入れてらっしゃいました

しかし、これはあまり有効ではない可能性があります。というのも唐辛子の辛味成分であるカプサイシンを摂取しても、カラスをはじめとした鳥類は辛いとは感じにくいとされているためです・・・。なんなら、鶏などはエサに唐辛子を混ぜることもあるそうです。

では、どうすればいいのでしょうか?

ロールサイレージにおいても、防鳥ネットやテグスの設置は有効とされています。またロールサイレージをバラバラに保存するよりも、ある程度集めておく方が良いという話もあります。併せて前回紹介した牛舎内の対策も実施することで、より効果的なカラス対策となります!

最近は、鳥インフルエンザの牛への感染が話題になっていました。今後は、よりカラス対策が重要視されてくると個人的には思っています。
 
 
今週の動画
尿路結石

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