(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
蓮沼浩のコラム
第783話:メッセージ??

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2024年6月11日

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時間が経つのが恐ろしくはやいのでビビります。「光陰矢の如し」とは本当によくいったものです。

令和6年6月7日に農林水産大臣からメッセージがありました。

大臣からメッセージ???
一体全体なんじゃろかい???

「ストップ豚熱」

ちょっと驚きました。何だろうと思ったら豚熱に対するメッセージでした。
https://jppa.biz/douei/20240610/
6月6日に佐賀県で野生のイノシシから豚熱が確認されました。4頭現在までに確認されています。

農林水産大臣がメッセージを出すくらいのインパクトがある出来事になります。

今後佐賀県ではワクチンを入れたエサを山林などに散布していくとのことです。
九州は日本の豚の1/3を飼養している豚肉の一大産地です。豚熱が広がれば、影響は甚大です。南九州は特に頭数が多いので対策は必至です。

ただ、鳥インフルエンザなど野生動物から感染が広がる疾病は予防が非常に難しいです。各牧場で防疫体制を強化するしかありません。

お隣韓国では豚熱よりもさらに強力なアフリカ豚熱が広がっています。現在の世界の分布状況を見るとユーラシア大陸にはかなり広がっています。凄いです。地図は真っ赤です。
https://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/asf.html

豚熱だけでなく、日本はアフリカ豚熱も警戒しないといけません。

ただ・・・・・・

これは時間の問題のような気もします。

養鶏の世界では、毎年鳥インフルエンザが養鶏場周辺に必ずくるものとして対策を行っています。小生の知り合いの先生にもいろいろ最前線の取り組みを興味深くお聞きすることができました。

養豚業界も、豚熱やアフリカ豚熱がいつも周辺にいるという認識でいる必要があると思います。農林水産大臣がメッセージを出すレベルの内容なので、様々な対策費用を国家は柔軟に検討していただきたいと思います。

本当に世の中は自分の力の及ばないところでありとあらゆる問題が発生しています。目と耳を疑うような話もしょっちゅうありますが、どうしようもないので粛々と出来ることをやるしかありません。
 
 
今週の動画
肥育牛の鼓脹症

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