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橋本匠護のコラム
カラス~、なぜ突く?

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2024年6月10日

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とある肥育農場で、「背中をカラスに突かれて怪我しているから診てほしい」という稟告で往診しました。


↑背中に深さ5cm程の傷が・・・

感染が起きないようにしっかりと洗浄し、傷が早く治るように被覆して処置を終了としました。数日後、再診して傷の状態をチェックです!

ところで周囲を見渡すと、カラスが原因と思われる咬傷がチラホラ見受けられます。特に肥育中期以降の牛に多いようです。これは肥育中期以降で体内のビタミンA濃度が低下しやすいためだと思います。

肥育中期以降はビタミンAが低下しやすい
→ フケ発生など皮膚の状態に影響
→ かゆみ&外部寄生虫の付着
→ カラスにつついてもらうと気持ちいい
→ 傷・・!
→ 傷ができると更に突く・・・

ということで、こちらの農場ではカラス対策に加え、気になった牛にビタミンAとミネラル(亜鉛など)を飼料添加し補充してもらうことにしました。もしビタミンAを足したくない場合は、ミネラルの添加だけでも一定の効果があると思います。
 
 
今週の動画
肥育牛の鼓脹症

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