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橋本匠護のコラム
リンパ節の触診&生検! Part2

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2024年5月20日

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前回のコラムでは、リンパ節が腫れる原因として感染症(反応性腫大)や牛伝染性リンパ腫があると紹介しました。これらを見分けるためには牛の全身状態や稟告なども重要ですが、リンパ節の生検(針生検)というのも非常に有効とされています。

針生検の方法は、腫大しているリンパ節に針を刺して吸引すればOKです。吸引したものを、染色し顕微鏡で観察します。


↑腫大した浅頚リンパ節に刺してみます

実際に生検して染色したものが、こちらになります。


↑左が正常な牛、右がリンパ腫を発症した牛です

針生検ではリンパ球のサイズと、その割合を評価します。左の正常な牛では、小型のリンパ球が多く見られます。一方で右のリンパ腫発症牛では、全体的にリンパ球のサイズが明らかに大きいことがわかります。


↑拡大してみると、リンパ球自体も異なることがわかります

同様に感染などで腫れたリンパ節からも、中~大型のリンパ球は回収されます。しかし中~大型リンパ球の数は、リンパ腫発症牛と比較すると少ないです。これがリンパ節の針生検で、リンパ腫と感染などを見分けるポイントの一つになります。

もちろん病態や個体差などによって、これを満たさないこともあると思います。しかし、針生検は非常に有用な検査です!
 
 
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