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加地永理奈のコラム
ゲノム検査について勉強会①

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2024年4月24日

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(有)シェパード鹿児島本所(鹿児島県阿久根市)、栃木支所(栃木県那須塩原市)ともに獣医師を募集しております。
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先日事務所にて、ゾエティス・ジャパンの長谷川太一先生が、乳牛用のゲノム検査「クラリファイドプラス」について講義してくださいました。
いつもお世話になっている森久保薬品の宮下さんやゾエティスの奥野さんに、私はゲノム検査について十分に理解できていないのではないか…と相談していたところ、ご厚意でこのような機会を設けてくださいました。こんな一獣医師のために本当に貴重な機会をありがとうございました。

牛のゲノム検査は普及し、調べればたくさん情報が出てきます。しかし、数字に対する苦手意識のある私には、そのゲノム値を正しく読み取ることができるだろうか、生産性向上につながっているかきちんと数値を追っていけるだろうか、という不安がありました。私と同じように、ゲノム検査は先進的で難しいものと思ってしまう方も多いのではないでしょうか。私だけでしょうか笑
しかし今回長谷川さんに1対1で教えていただき、質問にも丁寧にお答えいただいたおかげにより、苦手意識はなんと払拭されました!

ゲノム検査では、牛1頭1頭それぞれの能力を約100項目の形質で評価し、その総合値でランク付けできるようにします。ゾエティスさん独自の総合値「DWP$(Daily Wellness Profit)」は疾病の発生リスクを評価できることが大きな特徴です。そして、その総合値からのランク付けの結果、上位25%と下位25%では生涯乳量が8000kg違う、生涯搾乳日数が200日違う、といった明瞭な差を示すアメリカのデータもあるとのことでした。
ゲノム検査の取り入れ方としては、まずは今いる育成牛を検査すること、そしてその中で疾病の発生リスクが高かったり農場の成績を下げたりするような下位25%に当たる牛を減らしていくことが、牛群改良スピードの向上につながる方法になります。

つづく
 
 
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