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松本大策のコラム
気温変化と対策

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2024年4月20日

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2025年卒獣医師採用について
(有)シェパード鹿児島本所(鹿児島県阿久根市)、栃木支所(栃木県那須塩原市)ともに獣医師を募集しております。
詳細はこちらをご覧ください。
随時実習も受け入れております(5年生以上対象)。
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 春は三寒四温で寒の戻りはあるものの、ようやく暖かく春めいてきましたね。しかし、最近では春がないというか、冬がようやく終わったと思いきや、急に暑くなってしまいます。四季の国と言われた日本も、なんだか二季の国になってしまったようです。

 情緒的なお話はおいておいて、この気温変化は人にも牛さんにも堪えます。肥育牛では夏バテによる食い込み不足の下地になりますし、子牛はでは気候変化について行けず下痢や肺炎を起こしたり、夏場の熱中症の引き金になったりします。近年、子牛が熱中症で死亡するケースも増えていますよね。
 また、繁殖のお母さんはホルモンのバランスが乱れたり、卵巣·子宮への栄養補給が追い付かず、繁殖障害が増えてきたりします。

 こういった気温上昇の弊害に対抗するために、暑熱対策は5月くらいから始めてあげなくてはなりません。畜舎環境を夏場用に変更して、ミストを稼働させたり、ファンの強さを変えてあげたり、飲み水の量や温度が適正か確認したり、場合によっては屋根などの断熱も必要です。

 また、牛さんの身体の中からの対策はとても効果があります。僕は、ビタミンコントロール無用派ですので、コンサル先には5月くらいからV3処置を実施してもらい、またリカバリーMも100g×3日間添加してもらっています。
 夏場に食欲不振になったり、熱中症、はたまた急性肺水腫になるくらいなら、早めにこういった対策をしてあげた方がずっと良いと思いますよ。
 
 
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