(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
橋本匠護のコラム
除角と牛伝染性リンパ腫

コラム一覧に戻る

2024年4月15日

****************************************
2025年卒獣医師採用について
(有)シェパード鹿児島本所(鹿児島県阿久根市)、栃木支所(栃木県那須塩原市)ともに獣医師を募集しております。
詳細はこちらをご覧ください。
随時実習も受け入れております(5年生以上対象)。
****************************************
 
最近は、暖かくなってきました!当診療所管内では、吸血昆虫対策を開始されている農家さんもいらっしゃいます。吸血昆虫対策は、ウイルス感染による地方病性牛伝染性リンパ腫(EBL)の防疫に非常に重要とされています。

EBLは感染リンパ球を含む血液や組織を介して感染が成立するため、除角等の出血を伴う作業時も注意が必要です。

少し古いですが、除角とEBLについて調べた報告があります。この報告によると除角後の止血を行わなかった牛群において、新たにウイルス感染した牛(陽転牛)が多かったようです。

牛伝染性リンパ腫ウイルスの感染成立には血液や組織が重要なので止血だけでなく、除角器具の未洗浄連続使用も推奨はされません。また除角クリーム等による出血を伴わない方法も、視野に入れても良いかもしれません。

紹介した論文
Natural Transmission of Bovine Leukemia Virus in Dairy Calves by Dehorning
 
 
今週の動画
マイコプラズマ性中耳炎治療のための中耳洗浄

|