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戸田克樹のコラム
第426話「親が子を舐めてくれないとき その①」

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2024年2月8日

 「先生!子牛ひっぱりだしたんだけど親が子を舐めてくれんとよ!!!!!!!」
 と、いう連絡を受けることがしばしばあります。

 いわゆる育児放棄という状態です。中には子牛に対して攻撃を加えるような母牛もいます。その場合は子牛の命が危ないので、すぐさま母子分離を実施しなければいけません。産後の興奮で一時的に攻撃性が増しているだけというケースもあるので、子牛の状態が安定し、なおかつ母牛が落ち着きを取り戻したようであれば再び同居させてみてもいいかもしれません。実際に「一晩たったらすごい子煩悩になった。ずっと舐めてるよ。昨日の夜とは別な牛みたいだ」と畜主も心底驚いたケースもありました。

 では、攻撃することはないが面倒をみてくれなさそう・・・という場合にはどういった対応をとるとよいのでしょうか。難産介助後に親が子牛を舐めてくれない状況に遭遇したので、今回からはどう対処するといいのかを少し紹介することにしました。
つづく


 
 
 
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