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蓮沼浩のコラム
第763話:和牛の新しいコンセプト その3

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2024年1月23日

まず真っ先に思い浮かんだ和牛の新しいコンセプトは何かといいますと・・・

「 幻の牛肉!!! 」

になります。

おいおい蓮沼先生、バカ言っちゃいけませんよ。和牛のお肉なんて、そこら中に売っているではないですか。

確かに、小生の住んでいる地域でもスーパーに入れば大抵和牛のお肉はおいてあります。年末も大々的なセールをしていました。日本にいれば、和牛のお肉なんてありふれたお肉と思っちゃいますよね。

しかし、実は和牛のお肉を食べることができる人は世界中を捜しまわってもほとんどいません。今、世界には約80億人います。日本人は約1億2000万人なり。

グラフにするとざっとこんな感じです。世界にもちろん和牛はいますが、80億人のうち、和牛を食べたことがある人はほとんどいないでしょう。ちなみに、世界の牛の頭数は約15億2900万頭います。和牛は日本に約175万頭います。

こちらもグラフにするとこんな感じです。和牛の棒グラフは見えません!
世界の牛の頭数に対する和牛の割合は約0.11%なり。

実際に小生は海外に行ってスーパーを見学したり、地元の人にインタビューしたりしたことがあります。偉そうに書いていますが、オーストラリアの5~6店のスーパーと10人くらいに対するインタビューであり鼻糞にもならないレベルの調査になります。それもクソ下手くそな英語であり、ヒアリングも正確かは甚だ怪しいです。ただ、一応その時は全員和牛を食べたことはないと言っており、お店にも全く置いていなかったです。日本のスーパーのようなことはありません。

「幻の牛肉」というコンセプトはあながち間違ってはいないのでは???

是非世界に販売するときはおいしい牛肉と説明するだけでなく、「幻の牛肉」という点も強調してみたらよいのではないかと思った次第です。

このコラムを書きながら、日本で和牛のお肉を食べることができるありがたみをしみじみと感じました。本当に奇跡です。本当にありがたいことです。感謝の言葉しかありません。

ちなみに・・・・

小生の家のお風呂の壁には「梵我一如(ぼんがいちにょ)」「色即是空(しきそくぜくう)」という文字を書いています。和牛のお肉だけでなく、実はこの世は「 幻 」のようなものであると風呂につかりながぼ~~~と思っています。

当然カミさんには勝手に風呂の壁を金色に塗って書いたのでクソ怒られました!!
 
 
 
今週の動画
発情の牛を観察「スタンディング」

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