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戸田克樹のコラム
第417話「人間と獣の果てしなき戦い④」

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2023年11月30日

野生動物の嫌がる農場を作るためにはどうすればよいのでしょうか

③ 隠れる場所がない開けた牧場を作る
野生動物は基本的には警戒心が強いです。人がいれば入ってきませんし、もし人がいるときに入ってきて追いたてられれば学習して次は人がいないときにやってきます。よほど慣れてしまってからでは遅いですが、農場に入りたてのころは、周囲をしっかりと警戒して心臓バクバクな中でエサをあさっているはずです。そんなストレスがかかっている状況をさらにストレスフルにしてくれるのが「隠れる場所がない」環境です。
周囲が藪でおおわれていたり、物がたくさん置いてあって死角が多かったりする農場は何かあったときに隠れられる場所がたくさんあるため、侵入してくる動物にとっては安心感バツグンの農場です。スパイだって、隠れる場所がいっぱいあれば潜入しやすいですが、何もない場所ではすぐに見つかってしまうのでそこで活動しようとは思いません。配合飼料という豪華なエサまでたどりつくルートに死角がないように物の配置を考えてみるとよいのではないでしょうか。たとえば、ロールが積んである場所のすぐ近くに飼槽やタンク下にこぼれた配合飼料がある、粉ミルク置き場の周りにバケットや棚などが置いてある。こうした環境は野生動物にとっては隠れる場所のある安心農場となります。まずは農場内に身を隠せる場所がどれだけあるかを見つけて、なくせるものがあれば1つでもそうした場所を減らしてみてください。
 
 
 
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診断や原因の追究は大切

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