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藤﨑ひな子のコラム
繁殖データ⑬~発情発見率向上⑥~

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2023年11月24日

 最近は鶴の声で目が覚める日々です。今年も朝から元気に群れを成しています。鶴の訪れとともに寒さも増してきました。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。

 今回のコラムでは、繁殖記録をどのように記録・保管するのかについてお話しします。保存方法としては、ノートなどの紙媒体として保存する、もしくは電子データとして保存する方法があります。今回は、紙媒体で記録して電子データとして残すという一例をご紹介します。

①まず、繁殖記録の雛型をExell等で作ります。
②朝一番に、①で作成したものを印刷して農場の入り口など、一か所に置きます。
③ウシに普段と変わったところを見つけた人はその記録用紙に記入します。
④夜(1日の終わり)に記録用紙を回収し、その日に記録したことをパソコンに電子データとして残します。

 これが一連の流れです。④で電子データにする際、Excel等に入力してもよいでしょうし、写真を撮ったりスキャンしたりしてPDFとして残すのもよいでしょう。ポイントは、ウシ毎にデータをまとめる、という点です。保存したデータを農場全体で共有するためにドライブ等に保存すると、特定の人であればだれでもいつでも見ることができるでしょう。

 紙ではなく、電子データで残すのは難しそう、面倒くさい、、と思ってしまうかもしれません。しかし、紙として残しておくと、農場で紙に糞便等がついて汚れてしまったり、破けてしまったりと、貴重なデータが思いがけない事故でなくなってしまうことがあります。

 今回のコラムでは記録方法の一例をご紹介しました。繁殖を例としましたが、これは疾病管理にも当てはまります。病気になった時も、記録が残っていると獣医師も原因を探りやすくスムーズに治療が行えます。年末でバタバタと忙しい時期かと思いますが、新年に向けて一度繁殖記録の方法を見直してみてはいかがでしょうか?
 
 
 
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