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藤﨑ひな子のコラム
繫殖データ⑫~発情発見率向上⑤~

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2023年11月17日

 最近めっきり寒くなりましたね。我が家ではついにこたつを出しました。こたつに入って食べるアイスは、真夏日に食べるより美味しく感じます。皆さんいかがお過ごしでしょうか?

 前回のコラムでは、発情発見率向上のために繁殖記録が重要であることをお話ししました。繁殖記録を①明確に記入し②保管し③農場内で共有することが重要なポイントです。今回のコラムでは、実際に繁殖記録をどのように活用するかについてご紹介します。

 まず繁殖記録に、下記の項目をウシ毎に時系列に整理しましょう。
① 分娩した年月日
 月日のみでなく、西暦も記録しましょう。予定日よりも早かったのか、遅かったのかも記録するとなおよいでしょう。
② 産歴・産次
 流産したことがあるのかなど
③ 子牛の雌雄・生存・出産状況
 経腟分娩or帝王切開、安産or難産など
④ 分娩後の母牛の状態
 子牛の世話はするかなど
⑤ 出生後の子牛の状態
 母乳性下痢など
⑥ 分娩後の初回発情年月日
⑦ 授精実施日
⑧ 繁殖検診実施日
⑨ 病歴・治療歴

 もちろん、ここに含まれていなくても重要であると思った項目は追加してください。ただし、項目が多すぎると農家さんの負担が大きくなりすぎてしまい、記録すること自体しなくなってしまうと本末転倒です。最低限の項目であっても、確実に毎回記録することが大切です。
次回のコラムでは繁殖記録の記録・保管についてお話しします。
 
 
 
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抗生剤の性質

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