えーーっ！舌切っちゃった？

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2023年11月18日

　寒くなってきましたね。つい先日まで「いつまで夏が続くんだ？」と言っていたのに、栃木はもう朝夕は5℃くらいで、鹿児島出身の僕にとっては真冬じゃん、とつらいこの頃です😢
　このままいくと日本は四季の国から2季になっちゃうんじゃないか？と心配しています。
　あ、こんな話をしていたら、冬の準備のお話の方がいいんじゃないか？という気になってきましたが、構想を温めてきた話題はそう簡単に切り替えられません。ごめんなさい、冬の備えのお話は次回書きますね。

　今月は「舌を切っちゃった－」という症例報告です。
　昔から、ワラきりで舌を切り落とした、なんて事故は時折見かけました。しかし時代か機械の進歩のせいか、今回当たったのは自動給餌器のオーガによる舌の切創です。オーガというのは、飼料給餌器のなかで粗飼料なども2つのスクリューカッターで切り混ぜながら給餌できる装置です。

　まあ、時代が変わっても器具や機械で舌を切ってしまうのは意地汚い（言い過ぎ？）食いしん坊な牛さんです。オーガの隙間からあわてて餌を食べようとして、二つのスクリューの間に舌を巻き込まれて写真のような姿になってしまいました。

　とりあえず処置の方法を決定するためにしっかり診察しましたが、クロスした切創が筋層まで寸断しており、舌を切除する以外に方法はないと判断しました。

　麻酔したうえで傷を避けて切断しましたが、切断面が厚くそのままでは縫い合わせることができませんでした。

　そのため、図のようにカット面を「くの字」になるように筋肉を除去して縫い合わせました。

　縫い合わせた写真がこちらです。

　10日で抜糸しましたが、なんとかうまくくっついて機能も損なわれていませんでした。抜糸前ですがオペ後7日目のビデオ載せておきますね。

　オペの全容は本編にて紹介しています。こちらもぜひご覧下さい。