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加地永理奈のコラム
マイコプラズマ対策に抗生物質のミルク添加

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2023年11月15日

急に一桁台の気温になりました。寒くなると、ヒトもウシも様々な感染症に気を付けなくてはなりません。
寒くなって増えやすいウシの感染症の一つは、マイコプラズマです。
片耳が下がっていたり、耳を振ったり、鼻水を垂らしていたり、といった症状の他、関節炎に発展したり、神経障害で消化管運動が弱まることもあります。
その感染も広がりやすく、個々はもちろん、群での対策が必要になります。
特にマイコプラズマに感染しやすい子牛の群では、気温が15℃を下回るようになったら、耳下がり等の症状が2頭以上出るようになったら、対策を始めましょう。

群でできる対策としてオススメしているのは、抗生物質のミルクもしくは飼料添加です。
飼料添加ができて、マイコプラズマにも効果があるものは「CTC散」と「アイブロシン」です。2つとも作用機序が異なるため、両方合わせて添加して良いです。
既にミルク添加している抗生物質がある場合は、冬期だけ上記のものに切り替えてみてください。
生菌剤等を既に添加している場合でも、混ぜてしまって構いません。
ある農場では、
CTC散①:アイブロシン②:アースジェネター(生菌剤)①
の割合でミルク添加していました。
それぞれご使用のものの用法用量をご確認の上、添加を始めてみてください。
 
 
 
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