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藤﨑ひな子のコラム
繁殖データ⑩~発情発見率向上③~

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2023年10月27日

 10月も終わろうとしていますが、日中は日差しも強く、まだまだ暑いですね。朝晩は冷え込みますので、寒暖差にはご注意ください。

 前回のコラムでは発情発見に役立つテイルペイントについてお話ししました。今回のコラムでも、発情発見をサポートしてくれる道具についてお話しします。
 
 繁殖農場などで牛の首や足にバンドが付いているものを見たことありませんか?実はあのバンドでその牛の情報を集めているのです。どのような情報かと言いますと、歩数、起立時間、座っている時間など様々なデータを集めています。なかには反芻時間や膣内型のセンサーで体温を測定する機械もあります。
 このようなデータがなぜ発情発見に役に立つかと言いますと、牛の発情時の行動に理由があります。牛は発情時に、落ち着きがなくなり、食欲がいつもより低下し、乗駕を許容するなど、発情していないときとは違った行動を示します。このような非日常的な行動を、歩数や起立時間などをセンサーが感知し、毎日情報を収集し、データ解析することで、発情兆候をお知らせしてくれるのです。
 このような機械のなかには発情発見だけでなく、牛の活動低下などの感知によって体調が優れないことをお知らせし、疾病予防に役立つものもあります。これらの技術をセンシング・モニタリングと言い、繁殖機能や栄養状態を提供する技術として知られています。
 これらの機械のカタログを農林水産省がまとめていますので、興味のある方はチェックしてみてくだい。
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/smart/smart_agri_technology/
smartagri_catalog_chikusan.html

 次回は繁殖データの記録についてお話しします。
 
 
 
今週の動画
【骨軟症】どんな特徴があるの?

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