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蓮沼浩のコラム
第749話:インボイス

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2023年10月3日

2023年10月1日から、消費税のインボイス制度が始まりました。小生は税金については詳しくないのですが、先日「むむむ!!!」と思う事があったので紹介いたします。

Aさん「先生、インボイスについてちゃんと農家さんにアナウンスしています??」

ハス「シェパードはもちろん登録していますが、特に農家さんから物を買うこともないので、アナウンスなど何もしてませんよ。何でですか?」

Aさん「うちら肥育農場は大量に市場で子牛を買うので、インボイスに登録していない農家さんの牛は積極的に競ることができんのよ、10%の消費税の負担は頭数が多いから滅茶苦茶デカイのよ」

ハス「た、確かに導入金額の10%の消費税負担は凄まじくデカイですね」

Aさん「でしょ。だから登録していないところの子牛はよほどの事がない限り競らないと決めたんですよ。先生も登録していないところは子牛の購買者に敬遠される危険性があることをちゃんとアナウンスしてくださいね。絶対登録しておいた方がいいですよ」

小生、インボイスの事についてほとんど何も考えていませんでした。しかし、Aさんの話を聞いてこれは結構大変なことだぞと今更ながら思いました。課税売上高が1000万円以下の農家さんは結構いらっしゃると思います。

「仕入税額控除」というものがあり、令和8年10月までは、インボイスに登録していないところから購入した場合でもその額の80%は控除できることになっています。そしてその後、令和11年10月までは50%の控除となります。その先は控除なしです。猶予期間があるので子牛の購買者はすぐに全額負担とはならないのですが、事務作業が大変になります。税額の問題だけでなく、さらに手続きなどの業務が増えるとなればどうしても敬遠されがちになります。

よりによって、なんでこの時期に・・・

「売上税」を「消費税」と表現するように、「インボイス」という言葉は何か本質的なところを分かりにくくしているように感じます。
 
 
 
 
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