(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
蓮沼浩のコラム
第744話:直腸検査用手袋

コラム一覧に戻る

2023年8月29日

直腸検査用手袋は獣医さんにとって必須のアイテムになります。牛の獣医さんであれば、ほとんどの方が使っているのではないでしょうか?

「ちょくて」「ちょっけんてぶくろ」などといつも呼ばれています。

小生は愛情をこめて「ちょくて」とよく言っています。

この直腸検査用手袋は実は汎用性があります。もちろん直腸検査をする時に使うのですが、それ以外に以下のような使い方があります。

・お産や手術、剖検時の上腕部から手の先までの保護
・採材したサンプルの保管
・エコープローブなどの保護
・水や油などの液体の短期的な保管
・ゴム手袋の代わりとして軟膏などを塗布する時にはめる

もちろん、これ以外にも様々な使い方があると思います。ロープやひもがなかったので点滴をつるすのに使ったりしたこともあります。

診療時に小生はいつもこの直腸検査用手袋をポーチやポケットに無造作に突っ込んでいます。沢山使うときは何枚もベルトにぶら下げたりもしています。
とても大切なアイテムなのですが、取り扱いは・・・非常に雑です。

そんな折、ある牧場のスタッフさん、小生が直腸検査をしようとするのをみて「先生、どうぞ」とスッと手袋を渡してくれました。

その直腸検査用手袋はきれいにほどけやすいように結んでありました。そして、何枚も結んだ直腸検査用手袋がスタッフさんのきれいにウエストポーチの中に入っていました。


このように軽く結んであります


きれいに手袋が収まっていますし、非常に取り出しやすいです

流れるような、ごく自然な動作から出てきたきれいな直腸検査用手袋。「お主、出来るな!!」小生感動してしまいました。直腸検査用手袋の出し方、装着の仕方ひとつとっても実はその人のレベルがわかります。小生、まだまだ修行の身です。

「俺もやろ!」と速攻で思いました。
流れるようなカッコいい直腸検査用手袋の装着を意識してこれからやってみようと思います。

それにしても、直腸検査用手袋は凄いアイテムです。

いつも雑に扱っててごめんなさい。

 
 
 
 
今週の動画
胎膜水腫?羊膜水腫?尿膜水腫?

|