2023年8月3日 暑いですね。北海道でも熱中症警戒アラートが出たり、東京では都心の7月の猛暑日が過去最多を更新したり、暑いという単語では表せないほどに日本の夏の気温は厳しいものになってきています。シェパードのスタッフも皆汗びっしょりです。帰るころにはぐったりとしています。農場の皆様は強い日差しの中で長時間作業されることも多いでしょうから、本当にたいへんな毎日を過ごされていることと思います。 毎年、夏になると増えてくるのが牛の熱中症による緊急往診依頼です。人と同じように、牛も熱中症になるんです。人間のように汗をかけない分、牛は放熱が苦手です。それだけでなく、ルーメンからは発酵熱も生じるため、牛は内部からの産熱量が多いという特徴があります。さらに屋外で管理されているため気温や日光の影響をもろに受けます。暑くなったら涼しい屋内へ!という対応もできません。熱中症になってしまったら、冷水で体を冷やしたり、氷水を飲ませたり、といったような対応が必要です。時には一刻を争うこともありますから、「早く来てくれ!」と言われることも多々あります。また、これまではあまり気温が高くなかった地域(県外)では牛の熱中症を目にする機会が少なかったせいか、牛の様子にびっくりして相談のお電話をいただく機会も時にはあります。 そんな熱中症ですが、焦らなくても大丈夫な場合もあります。すぐに処置しないといけない場合、少し様子を見ても大丈夫な場合、その線引きはいったいどこにあるのでしょうか。 前の記事 第401話「隔離する理由②」 | 次の記事 第403話「夏の始まりは熱中症から②」 |