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笹崎直哉のコラム
佐々畜産で研修して その2

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2023年7月24日

それでは研修期間中の一日のスケジュールを簡単に説明します。まず朝6時半から牛飼いです。2時間ほど佐々先生に随行し、さまざまなポイントを伝授していただきました。

そして8時半になったら場内診療に入ります。その頃には深水先生も佐々畜産に到着されるので一緒に診療を進めていきます。

場内診療が終わったら午後3〜4時まで近隣の農家さんの往診や繁殖検診に随行します。研修2日目と3日目は往診随行に加えて、深水先生に屠場卵巣を利用した体外受精卵作出の工程の一部を見学させていただきました。さらに研修3日目は熊本県家畜市場の視察もさせていただき、佐々先生からは肥育素牛を選別する上で重要なポイントを教えていただきました。

往診や繁殖検診が終わったら佐々畜産に戻り、時間の許す限り牛飼いや場内治療を行います。従業員さんの終業時間が17時半のため、新規治療があればその時間までにどんな症状だったのか聞き取り(問診)を済ませます。

診療は毎度個々の診察所見を伝え、2人以上でディスカションを行った後、治療方針が決めるようにしていました。「なぜそのような診断になったのか」、「なぜその薬を選択したのか」、「昨日と比較してどう変化したか」などのキーポイントを見落とすことの無いようじっくりと話合いました。シェパードでも毎朝出勤スタッフ全員でミーティングを行なっておりますが、佐々先生もFace to faceで話し合うことを重視されていました。ときには意見の異なることがあると思いますが、「牛さんにより良い治療を提供し、農家さんに喜んでもらうこと」を考えれば互いの意見を尊重し合い、持ちつ持たれつの関係を大切にして、治療方針を決めていくことはとても重要だと考えています。

つづく
 
 
 
 
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