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戸田克樹のコラム
第400話「隔離する理由①」

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2023年7月20日

 ついに400回目のコラムです。ここまで長い道のりでしたね。そしてその道はまだまだ果てしなく続いております。ゴールはどこですか。見えませんね(笑)。これからもお役立ち情報を発信するという使命を果たしていきますので、今後も末永くお付き合いください。

 シェパードの獣医師は「この牛、隔離してもらえませんか?」と牧場の方にお願いすることが少なからずあります。足を痛めている牛だったり、明らかに発育が遅れている牛だったり、肺炎がひどい牛だったり、その理由は様々ですが、依頼をするのは隔離すると状態が改善するというケースが多いからです。もちろん隔離してもダメなこともありますが…。では、なぜ隔離が状態の改善に有効になるのかについて改めて考えてみました。

理由その①群ストレスがなくなる
 これが一番大きい理由のような気がします。群内で順位の低い(弱い)個体は追いかけられたり、乗られたり、エサを食べようにもジャマされたり、と強いストレスを受けています。たいてい、そういった牛が発育不良になりますし、肺炎などの重たい疾病を抱えていると弱い個体になってしまい、病状がさらに悪化する可能性もあります。1頭になると、その部屋にはジャマをする牛も強いボスもいません。そこは自分だけの空間です。ストレスフリーの環境でゆっくりと療養してもらうことができます。

つづく
 
 
 
 
今週の動画
子牛の熱中症ー症状と対処方法

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