2023年6月22日 和牛は現在どのくらいいるのだろうか? 最近農家さんから市場に行くと、和牛の頭数が増えているとの話があったので、小生調べてみました。 とにかく数字がどっさり出てくるので、小生はわかりやすくするために年度末の3月のデータだけを追いかけてみました。 黒毛和種の頭数をグラフにすると、このような感じになります。非常にきれいでわかりやすいグラフですね。このグラフを見ると、平成22年3月には頭数が181万頭を超えています。しかし、その後頭数は減り、平成28年には156万頭になります。大体14%程度減っています。しかし、その後は少しずつ増えて令和5年は177万頭に増えています。平成28年から前年と比べて毎年平均して1.8%程度頭数が増えています。平成28年3月の頃と比べて令和5年3月は頭数が13%増えています。平成22年の頃と同じぐらいの頭数に戻っています。 では、今後この頭数はどのように推移していくのだろうか? もちろん未来のことはわかりませんが、ひとつの参考となる資料がありました。それは、令和2年3月に発表された「家畜改良増殖目標」になります。 そこには令和12年に和牛を含む肉専用種の頭数を243万頭にすると書いてあります。 マジか!!! 約7年後に今よりも約66万頭頭数が増える予定です。 ということは、未来のグラフはこのようになるのでしょうか??? 今まで通り昨対比で1.8%程度の増加では令和12年に200万頭にしかなりません。目標に到達するには年間昨対比で4%増加する必要があります。 そんなに増えて大丈夫なの??? ただ、国家が目標をあげて取り組んでいるということは、基本的にこの方向性で物事を進めていきます。この目標数値を見ながら今の枝肉価格、子牛価格、飼料価格、乳牛の現状などなんだかいろいろな事を考えてしまいます・・・ 未来の事は何があるかわかりませんが・・・ 需給バランスを考えるとどう考えてもインバウンドが増えてきているとはいえ、内需は厳しそう・・・ とにかく世界中に売って、売って、売りまくるしかなさそうです。日本の和牛がアメリカのセーフガードなどもろともせずに高値で爆売れし、イスラム圏、東南アジア、ヨーロッパ、アフリカ諸国などなど今まであまり販売していなかった場所でも売れに売れて品薄状態になる日が楽しみです。 |