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加地永理奈のコラム
下痢ではげたお尻

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2023年5月31日

下痢をした子牛のお尻がはげてしまっているがどうしたらよいか、と相談を受けました。下痢が長引くと、お尻まわりに糊状になった下痢がくっつき、その後はげてしまうことがあります。市場でも下痢をした子牛としてみられ、価格に影響が出てしまいます。

写真のような感じで、下痢の付着した部分がツルツルにはげてしまうという場合、その下痢の原因はロタウイルスやコロナウイルスであることが多いです。そのため、予防策というと、ロタやコロナの下痢にかからないよう親牛に下痢5種ワクチンを打つことになります。
はげてしまったところに関しては、下痢を治して生えてくるのを待つしかないのですが、ただ待つだけではなく何か出来ると良いですよね。
下痢が長引いた子では、タンパクやエネルギーが十分に体内に取り込めず、ストレスでビタミンも消耗し、毛がぼさぼさになったことで毛が剝がれ落ちやすくなっていると考えられます。
まずタンパクやエネルギー不足の解消に卵をミルクに添加してみるのが良いと思います。
また、ビタミン剤を投与したり、亜鉛も含むドン八ヶ岳を経口投与したりしてみてください。ビタミンAは皮膚細胞の亢進に関わっていて、亜鉛はビタミンAと一緒に皮膚の健康を維持します。ビタミンEは皮脂を安定させて皮膚を守り、血流も促迫します。
肌が荒れて赤くなっているような場合は、グリセリンを塗布してあげると保護になって治りが良くなると思います。
 
 
 
 
今週の動画
現場で血液妊娠鑑定キットを使ってみました!!

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