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加地永理奈のコラム
日光浴でビタミンD生成

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2023年5月24日

まだ気温差は大きいですが、じわじわと暑くなってきましたね。日焼け止めを忘れがちで、運転中は必死に袖を伸ばしています。
ただ、ある程度の日光浴は必要というお話をします。日光浴が体に良いとされる理由の一つは、ビタミンDが作られることです。ビタミンDは消化管からカルシウムやリンの吸収を行うために必要なビタミンでもあり、体に必要不可欠です。
ビタミンDにはD2からD7までの6種類があります。このうち自然界に多く存在して生物がよく利用しているのはビタミンD2とD3で、単にビタミンDというときはこの2つを指します。
ビタミンD3は日光に含まれる紫外線を受け、皮膚で生成されるものです。
ビタミンD2は食事で得られます。牛は乾草からビタミンD2が摂取でき、刈られた後の草から乾草が作られる段階で日光にさらされることにより、ビタミンD2が作られます。
どちらのビタミンDを得るにも、日光を浴びることが大切ということです。
さらに面白いのが、日光を浴びすぎてビタミンDが作られすぎてしまう!ということにはなりません。たとえビタミンD3が皮膚で過剰に生成されてしまったとしても、日光により分解されて不活性型となる機構もちゃんと持っているのです。
牛舎では、直射日光だと暑くなってしまいストレスにもなりますよね。地面からの照り返しにも少し紫外線は含まれているため、間接的でも日光が入る環境か、確かめてみてください。
 
 
 
 
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