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同じ牛さんでもシコリが出ていない側の枝ではカブリが小さく、シコリが出ている側の枝肉は、カブリが大きく枝張りがよいです。 まず「シコリ」とはどのような状態なのか、からお話ししたいと思います。、鹿児島大学病理学教室の三好準教授にお願いして撮影していただいた「シコリ」の写真を出しておきましたが、この中でピンク色で何となく横縞みたいな物(横紋といいます。これがあるのが横紋筋、ないのは平滑筋(腸の筋肉など)といいます)が見える部分は正常な筋肉の部分で、本来ならば、カブリはサシの部分以外すべてこのような状態なのです。ところが、この写真では真っ白く抜けたようになっている部分が大半で、しかも筋肉の部分もピンク色が強くなり、横縞もなくなっている様な構造になっているのが分かると思います。 じつは、真っ白く抜けたようになっている部分は脂肪細胞で、顕微鏡で見るためにアルコールで処理したため「脂肪」が溶けてなくなっているので白く抜けたようになって見えるのです。そして、ここが問題なのですが、筋肉が濃い赤色になって横紋がなくなっているのは、筋肉が変性してしまっている状態なのです。 |