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笹崎直哉のコラム
繁殖成績が良くならないときに

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2023年2月14日

最近とある理由でいつもと違うエコーを使っています。主に繁殖検診で使うのですが、エコー像の写り方が普段と違うため、とても違和感があるのです。一方新たな発見もありとても勉強になります。なんだかまた一歩診療スキルが前進したようで仕事が楽しくなりましたねー。

さて、最近ですが出張先の繁殖農家さんから『夏を過ぎてから受胎率が落ちてきた』というお悩みを聞きます。

皆さんは牛さんの受胎率が悪いとき、その原因をどうやって探りますか。繁殖障害治療(ホルモン処置)やビタミン剤を投与しても良くならない場合、まずは栄養状態が現状としてどうなのかを把握することがポイントです。
牛さんをじっくり観察しボディコンディションを評価する方法も重要ですが、まずは血液検査を行って数値化し、より客観的なデータを得ましょう。
検査項目のうち、これが基準値より高い、低いというのも分かればアクションプランを作りやすいです。
一方異常がない場合、つまりどの項目も基準値範囲内に納まっているケースであってもそれはそれで重要な情報です。
栄養、ミネラル、ビタミンの数値に異常がないということは血液実施日時点での飼料給与内容を変更する必要がないということが自信を持って言えるためです。

いろいろと試しても成績が改善しないという方は一度血液検査をはさんでみることをご検討くださいねー。

 
 
 
 
今週の動画
Anatomy of the cattle’s lung. 子牛の肺の解剖

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