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蓮沼浩のコラム
第718話:知性の重要性

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2023年1月24日

獣医さんは時間があれば論文を読んだり、様々な獣医学や畜産関係の雑誌に目を通したりしています。気になる症例がいれば症例報告を探したりして情報を集めます。他の獣医さんに話を聞いたりもします。しかし、現場ではそのような「知識」などお構いなしに、難しい症例や問題が沢山出てきます。診断がうまくつかないときもありますし、診断がついて治療しても全く良くならない場合もあります。もちろん診療以外の難しいことも沢山あります。

どうしたらよいのだろうか・・・・

「知能」とは、「答えの有る問い」に対して、早く正しい答えを見出す能力のこと
「知性」とは、「答えの無い問い」に対して、その問いを、問い続ける能力のこと
「知識」とは「言葉で表せるもの」であり、「書物」から学べるもの
「知恵」とは「言葉では表せられないもの」であり、「経験」からしか掴めないもの
「知性」の本質は、「知識」ではなく、「知恵」である

小生の師事するT先生の言葉になります。

本当に世の中には「答えのない問い」が沢山あります。簡単に答えを得ることができれば、それは本当に楽なことなのです。「そんなものさ」と「割り切り」をすることも精神的には楽です。しかし多くの「答えのない問い」を絶えず問い続けることは非常に難しく、時に苦しくもあります。ただ、小生はこの「答えのない問い」を問い続けることは非常に重要なことだといつも思っています。

あの症例はなんであのような状態になったのだろう、原因は何なのだろう・・・
なんであの症例は死んでしまったのだろう・・・
どうして今回うまくいかなかったのだろう・・・
これからの方針をどのようにしていけばよいのだろう・・・

これからの時代「知性」というものが非常に重要になってくると考えています。
今年も仕事や問題に「正対」し、成長していければと思っています。
 
 
 
 
「あちゃ~~~、どうしたらいいかさっぱりわからん!!!」
「なんでこうなるのよ!!!」
「もう、知らんがな!!!」
「何やってんだ、俺???」

もちろん小生は本当に超未熟な田舎鼻糞芋獣医師。修行の身でございます。

 
 
 
 
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敷料交換 ~ちょっとだけ注意してほしい点~

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