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藤﨑ひな子のコラム
細胞内外のイオン

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2022年12月9日

 本格的に寒くなり、以前買った上着が大活躍です。ウルト〇ライトダウンに昨日、希ヨーチンをこぼしてしまい、よくわからない色合いとなりました。皆様、寒さ対策は万全でしょうか。
 今回のコラムでは、細胞の内と外のイオンについてお話ししたいと思います。
 イオンとは電解質とも呼ばれ、水に溶けると電気を通す物質のことです。具体的には、水素イオン(H⁺)、ナトリウムイオン(Na⁺)、カリウムイオン(K⁺)、カルシウムイオン(Ca2⁺)など様々なものがあります。これらのイオンの濃度が細胞と内と外で異なります。
 まず細胞内のイオンについてお話しします。細胞内にはカリウムイオン(K⁺)、マグネシウムイオン(Mg2⁺)、リン酸イオン(PO43-)が豊富に含まれています。K⁺は細胞が興奮していない安定な状態を保つための働き(静止電位)や神経の伝達、心臓の収縮などの役割があります。Mg2⁺は酵素の活性などの役割があります。PO43-はエネルギー産生や、骨や歯の形成などの役割があります。
 次に細胞外のイオンについてです。ここでは血漿中のイオンを例にお話しします。血漿中にはナトリウムイオン(Na⁺)、カルシウムイオン(Ca2⁺)、塩化物イオン(Cl-)が細胞内と比較して多く含まれています。Na⁺は主に体の水分量や浸透圧の調節し、細胞の興奮や筋肉の収縮に関わります。Ca2⁺は筋肉や心臓の収縮、神経伝達の役割を行います。Cl-はNa⁺と同様に体の水分量や浸透圧を調整したり、胃酸の分泌を促進したりします。
 このように細胞内と外では電解質の濃度に差がありますが、それらは体の水分を一定に保ったり、筋肉の収縮や神経伝達を行ったりと、大切な役割を果たしているのです。


 
 
 
 
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