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加地永理奈のコラム
長靴をつけ置き

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2022年10月26日

現場の大先輩獣医師さんから、立ち話ついでに長靴の消毒について素敵なアイデアをいただいたので、事務所に帰って早速真似してみることにしました!

車の中でも塩素系の消毒液(ビルコン)に浸けた状態で置いておくという方法です。
今までは、農場に着いてから消毒液を作る、診療が終わったらブラシで長靴を洗う、そしてこのプラスチック容器にただ入れているだけでした。
長靴表面に付着した病原体を踏み込み消毒槽で十分な消毒効果を得るためには、数秒の消毒液踏み込みだけでは不十分であり、3分以上つけ置く必要があるそうです。(ビルコンの使用方法には「30秒間洗浄することが望ましい」と記載されています。)
脱いだ長靴をそのままにするのではなく、こうして車の移動時間を消毒に充てられると安心ですね。
朝消毒液を作り、帰ってきたら流す、ということを新しく習慣にしてみようと思います。
液体を載せて運転することに不安がありますが、安全運転で行きます。もしこぼしてしまいそうだったら、もっと深いバケツにしようと思います。

ビルコン、クレンテなどの塩素系は多くの病原体に効果が高い消毒液です。一般的な細菌だけでなく、クロストリジウム属などの芽胞菌やロタウイルスも含む幅広いウイルスにも効果的です。コクシジウムには効果的ではないこと、石灰とは混ぜないこと、金属は腐食してしまうこと、それから手荒れには注意です。

 
 
 
 
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