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加地永理奈のコラム
妊娠期間

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2022年7月27日

人の妊娠期間は十月十日(とつきとおか)と言われますが、それは動物種によって異なります。獣医師の国家試験では、動物種によって異なる点が問われやすいため、妊娠期間についても語呂合わせを使ったりして覚えました。

「羊を以後に、牛馬を増やしてみよと豚は言ふ」
羊を以後(15)に → 羊150日
牛馬を増や(28)してみよ(34)と → 牛280日、馬340日
豚は言う(12) → 豚120日

繁殖学の先生に教えていただいた語呂合わせです。これを見ると、馬はほぼ1年間も妊娠期間があるのかと驚きますが、もっと長いのがゾウだそうです。なんと650日、2年弱の妊娠期間です。逆に「ハツカネズミ」「ねずみ算」というように、ネズミの妊娠期間は約20日と短いです。

牛の妊娠期間は乳用牛で280日、肉用牛で285日ですね。
最終授精日から分娩予定日を計算する方法も農家さんに教えていただきました。

「3を引いて10を足す」
種付けの月から3を引いて、日にちに10を足します。
今日7/27が授精日だとすると、
 7-3=4
 27+10=37
4月37日、次の月に繰り上がって5月7日となります。
ちなみにこれは肉用牛285日の場合の計算方法で、乳用牛の場合は3を引いて5を足します。

妊娠鑑定をする際には種付日を教えていただくのですが、その日付から今日が何日後なのか、その前に今日って何月何日だっけ…と頭が動かなくなってしまいます。胎子を探しながら数字を考える余裕が私にはまだないようです。
 
 
 
 
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