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戸田克樹のコラム
第367話「定期的な薬庫の見直し」

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2022年7月15日

どんな牧場にも添加剤や注射薬などを保管する場所があります。その保管庫はぜひ定期的に中身をチェックしていただきたいのです。

理由その1:保管されている薬剤の種類に「ダブり」がないかを洗い出せる
「薬剤名や製造会社は違うけど、実は成分や効能に大きな違いがない複数種の薬剤が牧場内にあった」といった経験はありませんか?成分や効能が似ているようなものは種類をしぼった方が、コストも下がりますし、使用者側の混乱も避けられます。種類はできるだけシンプルな方がよいですよね。

理由その2:長年使用されていないものを摘発できる
牧場内の薬剤庫にホコリをかぶった薬剤はないでしょうか。もしくはすでに使用期限が切れてしまったものはないでしょうか。そうした薬剤はその牧場では使用頻度が低い(=あまり必要がない薬剤)であるということになります。使用期限が切れていた薬剤などは、その後も常備しておく必要があるかどうか、現場スタッフで改めて確認しあうことが必要かもしれません

理由その3:ついでに掃除してしまえるかも…
薬剤保管庫の中身を確認しようとすると、棚のホコリをふきとったり、タオルなどでふいてしまったり、きれいに薬剤を並べなおしてみたり、といった行動を「つい」してしまうことがあります。「ついでに掃除しようかな」という軽い気持ちが生じるようです。掃除するか!とやる気をださなくても、つい掃除を始めてしまったのなら…そのときは遠慮なく隅々まで掃除してしまいましょう(笑)。

ちなみに、もしも牧場内で薬剤の保管場所が特に定まっていないところがありましたら、すぐさま場所を決めていただくことをおススメします。「あれはどこにやったかな?」と毎回探す手間が省けます。ないと思っていたものがソファーの下や机の下から出てきたりしてはもったいないですよね。「じぇじぇじぇ!やっと見つかったのに使用期限3年前じゃん!」などのケースを避けるためにも、薬剤の保管場所を決めるとともに、数カ月に1回、半年に1回といった定期的な薬剤保管庫のチェックをしていきましょう。
 
 
 
 
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