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蓮沼浩のコラム
第698話:ルート取り

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2022年6月7日

 円相場と物価の動きが怪しくなってきました。一介の獣医師には如何ともしがたいですが、出来ることを粛々とやっていきます。粛々とやる。小生の大好きな言葉です。

 新人獣医師にとって最初に突き当たる問題のひとつが、農場の場所を覚えることになります。とにかく往診先の農場はとんでもない山奥にあったり、非常にわかりにくい場所にあったりします。本日は藤﨑獣医師の車に乗り込み、一緒に往診です。ひとり立ちに向けて、これからしっかりと道を覚えなくてはいけません。

 しかし・・・・時代は変わり、小生の獣医師となった時とは全く違います。シェパードでは診療先の農家さんはすべてグーグルマップに登録しています。そのため、新人獣医師でも間違いなく農場に到着することができます。本当に凄いです。

 ただ、農場にたどりつけるだけではいけません。獣医さんの重要な能力のひとつとして、往診先の農場をいかに効率よく回ることができるかということがあります。農家さんのいらっしゃる時間帯、距離、診療頭数などを勘案して、最適なルートを確保する。非常に重要です。そして、新たな往診が来たら、柔軟にルートを変更して対応する。小生が獣医師になったころはまだまだ多くの10頭以下の飼養頭数の繁殖農家さんが沢山いらっしゃいました。もうそれはそれは往診が大変で、このルートをうまく構築する能力が必須となっていました。間違えると地獄になります。あまりにも往診が次々と入るので予定が滅茶苦茶になり、訳が分からないまま終了という感じでした。

 ちょっとでも油断して「この往診はお昼を食べてから後に回そう」と考えると、突然忙しくなり後に回していた農場の往診がボディーブローのように効いてきます。遅くなってしまい、平謝りです。今は農家さんの件数も高齢化等により寂しいですが減ってきています。以前のようにバタバタすることはかなり減りましたが、あまりよくはないのですが昔の癖でその日の診療が終わるまでお昼ご飯を基本的に食べない習慣が続いています。
 
 
 
 
今週の動画
オモテ(頭絡)を長期間装着 化膿したケース

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