2022年2月14日 新年あけまして、もう2月に入っちゃいましたね。早いなあ、と毎年感じてます。 ところで、皆さんのところの牛さんは、ダースベイダーみたいな「ズズー」という鼻から聞こえてくる変な音を立てることはありませんか。重症の牛さんになると、鼻詰まりがひどくて、息をする度に頬がぷくー、ぷくーと膨れる子がいます。行きつけの牧場ではこの子のことを「ぷくーちゃん」と呼んでいました。 こういう子の診療が来たときは、うちではぬるま湯にインタゲン(抗生物質)とデキサメサゾン(消炎剤)を混ぜたものを50mlの注射器にシース管を20センチくらいに切って針の代わりにつけたものを鼻腔内に差し込んで洗ってあげることにしているのですが、たいていはこの処置で治まってくれます。 しかし、このぷくーちゃんは少し良くなったり、また悪くなったりを繰り返して、いつも通りの治癒にいたりませんでした。 ということで悩んだ挙げ句、「ドラエモン、なんか秘密道具出してよ~」と漢方薬の本に問いかけ(僕らは基本西洋医学がベースなのですが、どうしようもないときに漢方に頼ります)、「葛根湯加川芎辛夷」というものにたどり着きました。 この薬はあまり一般的なものではありませんが、人間の肥厚性鼻炎や副鼻腔炎に使われるものです。この薬を1日2回、人間の体重割で与えたところ、一週間も経たないうちに完治してしまいました! また何か新しい漢方薬の使い方とか見つけたら報告しますね。 前の記事 黄体形成の重要性(排卵剤とかシダーの意味) | 次の記事 ヒューヒューって聴こえない?(気管支狭窄) |