2012年3月12日 - 第7章 ワクチン実施上の注意 その14 - 肥育導入時にかかる群編成ストレスなどのストレスの影響を減らすためにできることがいくつかあります。 まずは1群頭数を多くしすぎない、ということです。以前1マス18頭規模の肥育農場でRSウイルスが流行して大きな被害をもたらしたことがあるのですが、このとき導入時の予防注射や薬剤添加など、様々な方法を試してみても(当時ミコチルは発売されていませんでしたが)、なかなか効果が上がらない事例がありました。そこでストレスを減らそうと9頭2群に分けたところ(1頭あたりの面積は変わらないのに)肺炎で苦しむ牛さんが激減したのです。その農場の親父さんは賢い方でしたので、その後6頭ずつの3群に分けたところ、肺炎のコントロールが大変楽になりました。 そのほかにもモラフィット(固形)やモラフィットSP(ペレット)という添加剤も効果的です。本来は肥育牛の出荷ストレスを軽減して、肉色を改善するための添加剤なのですが、GABAという乳酸菌の作る物質が入っていて、精神安定剤のような働きをしてストレスを受けにくくするのです。 前の記事 生産性を阻害する要因(病気)を抑える(7−13) | 次の記事 生産性を阻害する要因(病気)を抑える(7−15) |